2011年4月 経審改正に関して 
       

完成工事高(X1点)と元請完成工事高(Z2点)の評点テーブルの上方修正

  建設投資の減少により、X1点とZ2点の平均値は減少しており、平成20年度の改正時の設定値の約700点に設定を修正。

評価対象とする技術者に必要な雇用期間の明確化

  今までは、審査基準日において雇用期間を定めずに雇用されてさえいれば、評価対象の技術者として認定していた。 この取扱いについて名義借り等の可能性があるため、評価対象とする技術者は、審査基準日前に6ヶ月以上の恒常的雇用関係が有るものに限定する。(高年齢者雇用促進の関係で一部期間が限定されていても資格者として含むケースもある)

社会性等(W点)で再生企業の評価の見直し

  再生企業は、債務カット等により地域の下請企業等の経営に大きな影響を与えているので、地域貢献度を評価する社会性等W点において一定の減点措置を実施する。

@  再生期間中、経審上の建設業者の信頼性等に対する評価値である最大値60点(「営業年数」で評価)をW点から一律に減じて評価する。
A 再生期間終了後、「営業年数」評価はゼロ年から始める。

社会性等(W点)の評価項目の追加

@  建設機械の保有状況
  厳しい経営環境の中で、建設機械の保有に伴う負担は大きい。また、災害時の地域復旧に不可欠な機材として地域防災への備えの観点からも建設機械の積極的な評価が望まれる。
  具体的には、建設機械抵当法第二条に規定する「建設機械」について、保有台数に応じた加点を行う。また、実質的に保有と同一視できる一定のリースについても加点評価を行う。

A ISOの取得状況
  ISO9000シリーズ(品質管理)、ISO14000シリーズ(環境管理)の取得は多くの都道府県等で主観点に評価されている。
経審の評価対象に追加することにより、受発注者双方の事務の重複・負担の軽減を図る。

○ 虚偽申請防止策に関して
  各経営状況分析機関では、経営状況Y点の申請について異常値検出システムを導入しているが、全申請の約4割と抽出数が膨大であり、経営状況分析機関には立入権限等がなく審査に限界があることから下記の改善方法が検討されている。

@ 疑義項目チェックに使用されている基準値の修正・入替え等
A 重点審査が可能な件数まで二段階の絞込みを実施
B 絞り込んだ申請について、許可行政庁に直接情報提供する仕組みの実施

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